M35 French Army Motorcycle Coat Linen DEADSTOCK 2

H I S T O R Y

1935年、フランス陸軍はオートバイ化された伝令部隊の増強に伴い、軽量かつ防風性に優れたオーバーコート「Surtout / Manteau Motocycliste Modèle 1935」を製造しました。
従来の厚手ウール外套は泥や雨水で重量が増し、乾きも遅いという欠点があり、それを補うために高密度キャンバス地を採用。制服やレザージャケットの上から素早く羽織れる「ダスターコート」として設計されています。
第二次大戦初期のダンケルク戦でも着用されていますが、本品のようなリネン・キャンバス仕様は、高温多湿地での運用を想定したごく少量生産のバリエーション。市場流通はコットンタイプと比べても極めて少なく、揺れるような独特な素材はユーロヴィンテージ好きには堪らない名品です。

D E T A I L

生地には目の詰まったフレンチリネンを使用。リネン特有の粗野なネップと油分を含んだ光沢が相まって、着込むほどに柔らかく育ちフレンチリネン特有のドレープ感が生まれます。経年変化はコットンタイプとは格別。5連の半球状のメタルカーキボタンを備えた比翼仕立てのフロントに、当時の防風対策にチンストラップも付属。襟を立ててスタンドカラーとしてコーディネートのアクセントに。肩から続くラグランスリーブは可動域が広く、背面の深いセンターベントと相まってライディング時の前傾姿勢を考慮した設計。 袖丈がわずかに短めに設計されているのは、当時の規定で肘上まで覆うロングガントレットグローブを袖の外に被せて着用することが前提としたため。こうすることでグローブが雨水の侵入を防ぎ、手首の操作感を損なわずになるようにされました。袖口はバックル付きタブで絞り調整が可能で、グローブを外した状態でもフィット感を保持します。 裾裏には2本のレッグストラップが内蔵されており、股下で留めることで走行時の裾のばたつきを抑え、ウエストには共地のベルトが縫い付けられています。ウエストポケットは中に着用したウェアからスムーズにアクセスする為、貫通式に。全てのディテールに意味を持って作られたフランスの名作です。
一つひとつのディテールに明確な目的が込められた、フランス軍を代表する名作です。

C O N D I T I O N

デッドストックでの入荷です。保管によるわずかなアタリや薄汚れがある程度。金具の錆なども見当たりません。もちろんチンストラップも付属されています。

S I Z E

• 着用モデル：173cm 58kg

• 表記：3（ M~L相当）

• 裄丈：82cm

• 身幅：65cm

• 着丈：110cm